◇釣人

   

    池が凍っているのでカワセミ君も獲物を取れないと判断するのでしょう。

    池に張った氷を砕いていくら待っても来ません。

    しかたがないので「池を守る会」のメンバーから聞いた別の場所に移動することにしました。 

    移動の途中、一人の釣人を発見。 

          『釣れますか』と声をかけるとダボハゼが1匹だけとのこと。

    12月の終わりころ、大きいハゼが釣れたので、また来てみたのだそうだ。

    マサがカワセミの写真を撮っていることを話すと、

    『この先の橋のたもとの桜の木にカワセミが来るよ』と教えてくれました。

    マサは日も落ちてきているので、急いで橋へ直行しました。

    ところが、橋のたもとには桜の木が数本植えてあるので、どの木かわかりません。

    とりあえず、カワセミが来そうな木を選び、じっと待つことにしました。

    しかし、そう甘くはありません。カワセミ君は、なかなか姿を現してくれませんでした。

    しばらくすると先ほどの釣人がこちらに向かって歩いてくるではありませんか。

    マサは、すかさず釣人に歩み寄り『カワセミはどの桜の木にとまるんですか』と尋ねました。

    人の良さそうな釣人は、1本の桜の木を指差し『あの桜の木だよ。それと手前の石の上にもよく乗っかるよ。』

    と教えてくれました。

    このことがきっかけでカワセミ君を待つ間、釣人とお話をすることに。

    釣人は、野鳥についての造詣が深く、色々な話をしてくれました。

    とにかく、色々な野鳥の名前が次から次へと出てくるのですが、マサの知らないものが多く、

    また、名前は知っていてもどういった姿かたちをしているかわからないものもあり、まいりました。

    釣人は、よほど鳥が好きなんですね。

    話している時の目は、子供の目のように輝いていました。

    マサは引き込まれるように聞き入ってしまいました。

    一方、カワセミ君の方はというと、残念ながらやってきませんでしたが、

    釣人との会話が楽しく、有意義な時間を過ごすことができたと思います。

     

2001.01.16

BACK